自分の命を守らないこと

人は共同体を作って生きているので、自分ひとりだけの命を守って生き延びようとは意外と思わない。共同体の中にいる状態でないと生きていくことはできないと思っている。だから生き延びようとするときも誰かと共に生き延びることを考える。一人で逃げ出すことはしない。だから共同体の他のメンバーが生き延びようとしないのなら、合わせて自分も生き延びようという行動はしなくなる。一人になるのが怖いのだ。

一人では生き延びることはできないと考えて諦めてしまう。

もし周りの人たちが生き延びる行動をしないが、自分ひとりだけ生き延びる行動をするとしたらそれはどういう状態になるのだろうか?その場合、おそらく自分の仲間だと思っている人たちは大勢死んでしまう。が他の共同体のメンバーだったり、自分の親しくないかもしれない誰かが何人か生き残るだろうことを予想する。そうして生き残ったメンバーで新たな共同体を再編成して作ろうと決意することができたときだろう。

一から知らない人たちと新たな共同体を作って生きていく決意ができたとき、人は一人でも生き延びる行動をすることができるだろう。もしかしたら初めて会う文化を共有していない人たちかもしれない。その人たちと交流して意思疎通を試みて新たな共同体を作る試みをすることは非常に困難が予想される。しかしその覚悟を持てた時一人でも生き延びる道を踏み出すことができる。