2018-01-01から1年間の記事一覧

人間と共同体の実際

協力しあって共同体を作ることができるのが人間のいいことだと信じられてきたが、人間ははっきりいって共同体を作り維持していくのが得意だとは思えない。共同体を作ることをしたがるのは確かだが、実際に作った共同体の維持を長期間続けるのは難しいのでは…

人間が共同体を作り維持すること

昔ながらの地縁共同体がなくなったとよく言われる。昔に比べて効率化が進んで人の縁が薄くなった。 人間が共同体を作ると当たり前のように言われているが共同体を作りそれを維持することは簡単ではない。かつて地縁共同体があった時代には自分がある共同体の…

表現規制と物語

「不道徳お母さん講座 私たちはなぜ母性と自己犠牲に感動するのか」という本がある。この第1章 読書と道徳 のところでそもそも小説は人心を惑わすウソなので有害であるとみなされていた時代があったことが書かれている。平安末期から鎌倉時代にかけて書かれ…

国家が暴力装置の役割を担うということ

現在は国家が軍や警察機構を持ち暴力装置を担当している。これはどういう意味を持つかというとこの制度のおかげで私は個人的には心理的負担が軽くなっている。 暴力は生命の本質的な構成要素をなし、特定の問題に対する合理的なソリューションになる。暴力は…

共同体の変化

人間が共同体の規範に従うことにこだわるのは、内部の構成員で勝手なことをするものが現れると共同体の生存に関わる問題が生じると考えているから。共同体は結束していなければならない。結束が崩れると共同体の生存の危機が訪れる。 人間は共同体を作って生…

普通の人とやりたいことがある人

やりたいことを持つべきだという考え方があるが、やりたいことがある人は普通ではない人だと思う。普通の人はやりたいことが特にない人ではないだろうか。 やりたいことが特にない人が唯一関心のあることは周囲の人たちにどう思われるのかということ。 やり…

人の行動と感覚について

人は行動を決めるときに感覚に従う。こういう理由で自分は行動したのだと考えるのは後付けである。実際は自分の快・不快の感覚に従っていることが多い。かつて人が暮らしていた単純な社会では、自分の快・不快に従って行動していればそれほど問題なく暮らせ…

承認欲求について

承認欲求とは他者から認められたいという感情である。人間に他者を気にする承認欲求という感情が備わっているのは、人間が生きるために群れを作るようになったためだと思う。 他者のことを気にしない人間は群れを作ることをしたいと思わないだろう。それでは…

国家は親密な人間関係を提供してくれない

国家は個人が親密な人間関係がない状態でも生きていけるような設定で作られている気がする。国家は私に日本という国に所属していることと、日本人であることを認めてくれるがそれ以上のことはしてくれない。個人に何か問題が起きたら行政や法などのシステム…

アンガー・マネージメントがあるのにラブ・マネージメントがないのはなぜなのか?

アンガー・マネージメントというのがある。怒りの感情をコントロールすることが大事だという考えだ。なぜ大事なのかというと怒りの感情は体に悪いからだろう。激しい怒りは生命を削る。怒りのあまり人を害することをしてしまったり、自分の生命を削る結果を…

部族主義と個人主義

部族主義と個人主義の人がいる。部族主義の人は部族を作りたがる。この人たちはコミュニケーションを部族を作る手段として活用している。同じ部族に迎え入れることのできる人なのか、違う部族の人なのか(しばしば敵認定される)を見分けて同じ部族の人たち…