結婚相手の選び方あるいは結婚するということ

結婚相手を選ぶときに人は何を選択基準にするのか。今は恋愛結婚だから自分が好きになった相手を選ぶのだと言われる。本当にそうなのか?

一番大事なのは、その相手と結婚したら自分の生活がどれくらい変わる可能性があるのか?ではないのだろうか。結婚をする相手と一緒に暮らすので生活は当然変わるだろうが、今までの人間関係はどうなるのだろうか?

もしその相手が今までの自分の交友関係の人たちに気に入れらない相手であるのなら?

わかりやすいのはよく親に反対されてという場合である。しかし親以外にも友人たちに受け入れられない相手である場合も考えられる。たいていの人は結婚したからと言って今までの人間関係を全部絶ちきる選択はしたくない。基本的に今までの交友関係を今後も続けていけることを考える。今まで築き上げてきた家族、友人、知人たちとである。

自分が好ましい相手だと思ったという、好ましいという内容には家族、友人、知人との今後の交際が難しくなる相手ではないということが含まれている。だから自分はその相手を好ましいと思ったのだ。完全に自分の好みがぴったりだからというわけではない。

自分の好みだけで選ぶことなどしない。ほかの人から見ても好ましいと思われる相手であるだろうから、自分もその相手を選ぶという内容が含まれている。その相手と結婚したら今所属している共同体から排除される可能性があったら結婚をためらうだろう。

その相手と結婚することがまわりから祝福され、今後も同じ人間関係を続けていけそうな相手であっても、それでも結婚後の生活は何らかの変化を受け入れることにはなる。完全に今まで通りの生活が変わらないわけではない。

今までの人間関係を断ち切るわけではないが、住む場所が変わる場合もある。そうしたら今現在の人間関係とはある程度疎遠になる可能性がある。その変化は受け入れられるのか?

漠然と結婚したいなあと思っても踏み切れないのはなぜか?結婚後何らかの変化を受け入れることになるからだろう。その変化は好ましいものになるだろうか?

変化が苦手なタイプの人は結婚をしたいと思ったら、なるべく今までの生活が変わらない可能性が高そうな相手を考えるべきだろう。

今の生活がとても満足すべきものであって人間関係にもとても満足している場合は結婚する選択をするのは難しくなるかもしれない。結婚後の生活の満足度が下がる可能性のほうが高そうである。

変化を受け入れるのは意外と大変なものである。人はデフォルトの選択で現状維持を選んでしまいがちなものだという。結婚する人が減っているのはそういう理由なのかもしれない。