共同体内に分断があると何が困るのか

分断を問題視する考えがあるのだが、一体分断があると何が困るのかと考えることはあまりされていない気がする。それを考えてみたいと思う。

共同体内に分断が生じているどうなるのか。同じ共通の目的が生じた場合でも協力できなくなる。そうすると何が困るのか。たとえば外部から強大な敵(あるいはライバルとなりうる別の共同体)が攻めてくることが起きたとしよう。その場合共同体内の構成員が全員で一致団結して敵と対抗するために協力する体制を築かないといけないだろう。しかし中に分断が生じているとそれは難しい。いざ敵が攻めてくる状況が生じたとしても、今までずっと仲が悪く協力しあうことがなかった人たちが急に協力体制を築けるわけがない。協力し合うことができないまま敵に一方的にやられて負けてしまうだろう。

また外部に敵があった場合、敵が共同体内の分断を弱点として突いてくることが考えられる。敵が相手を負かすために何を考えるかというと、相手の弱点は一体どこなのか。どこを弱点として攻撃すれば効果的に戦って勝つことができるのかなどである。

中に分断があるのだから、そこを弱点として狙えば有利な攻撃ができると考える。

というわけで共同体内の分断を問題とする考えには外部の別の共同体(敵もしくはライバルとなりうる共同体)と対抗する際に負けてしまうことを恐れているという理由がありそうだ。外部に対抗しなければならない敵(あるいはライバルの共同体)が存在するあるいは将来的に存在することが想定される場合に、共同体内の分断は問題とされる。