日本人が見知らぬ人を助けないのはなぜか

日本人は困っていそうな見知らぬ人を助けない、見て見ぬふりをすると言われる。

それはなぜなのか。おそらく困っている人はその人の身内が助けるべきであると考えているからではないのだろうか。自分の身内以外の人を助けることに抵抗があるのだ。

欧米では見知らぬ人を助けると対照的に言われる。それはなぜなのか。おそらく欧米では身内以外の人も助ける必要性を感じるから。

日本の共同体は身内のメンバーで閉じている。あまり流動性がなく、共同体から共同体へ移動する人が少ない。自分の身内の共同体が定まったらそこにずっといようとする。

しかし欧米では共同体から共同体へ移動する人が割とたくさんいる。流動性がある。共同体内で居心地が悪かったり、何か問題が生じた場合など、日本人のように我慢せず他の共同体に移ることをすることにそんなに抵抗がないのではないのか。だから共同体を移動中の人たちが一定数いつもそれなりにいるのだろう。

その場合見知らぬ人が困っているとそれは自分もその状態でいることが簡単に予想できる。共同体を移動中で見知らぬ人状態でいることが自分である可能性も高いからだ。

だから見知らぬ人も助ける。日本人の場合はどこか身内の共同体内にその人は確固として所属しているはずだから自分が関与しなくてもよいだろうと考えるのではないのだろうか。共同体の流動性の違いなのではないのかと考えている。