緊縮財政が支持される理由

緊縮財政が支持される理由は、人の頭の中の世界観が古い時代のままだから。共同体間にある限られた資源を分配するという枠組みの世界観で生きている人がたくさんいるからだと思う。資本主義というものが始まって、資本主義の世界で生きるようになったと言われても、資本主義の世界観が人の頭の中に定着したかどうかは別。多くの人にとって資本主義というものはよく分からないもののままで、とりあえずそれで食っていけるならいいのかなという漠然としたイメージで受け入れられているに過ぎない。思想的理解をする必要は特にないので。投資をして資本が増えるメカニズムとかは特に理解されてない。多くの人は資本主義が生まれる前の限られた資源を分配するだけの単純な世界観のまま生き続けているので緊縮財政が支持される。

世界観とは各々の人から見た世界はこういうふうに成り立っているという漠然としたイメージ。これは各々違う。自分で自分がどういうふうに世界を見ているのかというのを自分で客観的に知ることは難しい。世界観が変わる場合というのがあるのだが、それは外から世界観を変えないと生きていけないような甚大な脅威が起きて世界観を変えないと死ぬというような状況が訪れたときのみ。で変えることができなかった人たちは死んでしまい、変えることに成功した人だけが生き残ったという結果が起きる。世界観を変えるというのはなかなかに強烈な体験になるので、生きているうちに世界観を変えなきゃいけない局面が訪れるというハードな展開は普通望まない。