現在と過去と未来の時間概念

人に現在の時間概念しかなければ悩み苦しむことはないだろう。なぜなら今起きていることに対処するだけになるからだ。人が悩み苦しむことになるのは現在以外に過去と未来の時間概念を持っているからだ。

現在厄介な事態が生じたときに人は過去の時点で違う行動をしていれば、現在厄介な事態が生じていることが避けられたかもしれないのにということを考えてしまう。だから悩み苦しむことになる。

また現在の行動が将来どういう未来に結びつく可能性があるのかと考えて、現在の行動の選択に思い悩む。今この人と付き合わなければ将来独りぼっちで寂しい思いをしているのではないのかと考えて、いまいち性格の合わなそうな人と無理やり付き合うことをしてしまったりする。今我慢して嫌いな勉強に励めば将来いい生活が送れるのではないのかと考えて、今の苦痛を耐え忍ぶ生活を選んだりする。

過去-現在-未来の概念が一続きの流れであると思うから悩み苦しむ。

現在の時間概念しか持っていなければ起きたことは避けられたのか避けられなかったのか悩むこともない。ただ起きたことに対応するだけになるからだ。