誰かの悪口をいうこと

他の人に聞こえるように誰かの悪口を言う人がいる。その人は自分の行為に周りの人が同意してくれるかどうかを試している。自分に同意してみせてくれる人がいたら、その人は自分に合わせた行動をしてくれる人なので、自分の仲間でいてくれる相手だと思う。その人と自分は仲間になることができる。人の悪口を言って見せることで自分の仲間になってくれる人を見分けることができる。

それが誰かの悪口を他の人に聞こえるように言うことのメリットである。

人の悪口を言わない人は将来自分が悪口を言った人と協力関係を築く必要性が生じたら困るだろうと予想している。将来自分が誰と協力関係を築く必要性が生じても困らないようになるべく人の悪口を言わないように心がけている。

人の悪口を言わない人は清廉な人のように見えていいことに見えるが、将来のことを考えていろいろ工作をしている人だと見方を変えると、計算高い自分の利益を第一に考えて行動している利己的な人のようにも思える。

自分の利益を第一に考えて計算高い人というのを一般の人は好ましく思わない。かえって人の悪口を率直に言う人のほうがホンネを見せている正直な人のように思える。だから人の悪口を率直に言う自分の素の部分を人に見せている人のほうが友人になりたい相手だと一般の人は判断する。

誰に対しても丁寧で礼儀正しい態度を示している人は計算高く何かをたくらんでいる人、本当の心を誰にも見せない秘密主義な人、何を考えているかを見せない人だと思われて、好感を持たれない。だから友人として付き合いたい人だとは思われない。

誰かの悪口を言う人と言わない人では圧倒的に悪口を言う人のほうが多いのは、友人としてつきあいたいと思われるのはどちらのタイプの人なのかという上記の判断が元になっていると思われる。