好きなものの設定

自分に好きなものがあるという設定を作るのは他者に受け入れられる安心できる人間であることを装うためである。何らかのものを好きであるという感情がある人間はつきあっても大丈夫だと思われる人だと見なされる。好きという感情を持たない人というものがもし存在するならば、そのような人は危険であるだろう。人は一般的に自分の好きなものを大事に扱う。好きという感情を持っている人ならば、何かを大事に取り扱うという態度を取るだろう。好きなものが何もない人であるならば、何事に対しても大事だと思う態度を示す必要を感じない。そのような人とつきあいたいとは思われない。だから好きなものを何か適当に設定しておいて、私はこれが好きですと表明しておくのが無難である。表明に必要な好きな具体的な物事は本当に心の底から好きなものである必要はない。できれば多くの人にそれが好きだと表明して嫌がられることのない一般的に好まれるものにしておくのがよいだろう。