責任を負うことのメリット

責任を負う行為をする人がいないという問題がある。なぜなら責任を負うことをしても何もメリットがないから。メリットがないどころか責任を負う立場になったら周りの人たちから責められるだけであるからだ。しかしメリットはある。責任を負う立場という面倒な職務を自らやろうという目的は共同体の延命である。自分の所属している共同体が大事だからそれを延命させたいという目的のために行う。メリットはそれだけだ。たとえ同じ共同体の人たちから文句を言われることばかりになろうとも、自分の所属する共同体が延命させられることが達成されるのなら目的は達成された。そのあと同じ共同体の人たちが責任を負う立場になった人をその共同体から追い出すことになろうとも、自分が大事に思った共同体が延命していくのなら目的を達成したことになる。責任を負う立場を担うということはその共同体の中で自分が生き続けることを目的としない。目的は自分が大事に思う共同体が生き続けることができるようになることだけだ。そのあと自分がその共同体の中にいることができるかどうかはどうでもいいことになる。自分が共同体内にい続けることはどうでもいい、それよりその共同体が大事だから生き続けさせたいと思う人でなければ責任を負うことを自ら選択しないだろう。